今回ご紹介する案件は、FUJITSUのNAS FMHD-12L(ネットワークハードディスク)に関する作業です。
お客様の環境はPC数台でLANを構築、ファイル共有のため表題の製品を使用されているとのこと。
出張してみると、この製品が2台設置されており、1台はメインのファイル置き場として、2台目はメインのバックアップとして使用されているとのこと。
今回発生した問題は、この製品にUPSを取り付けて再起動したところ、2台とも全くアクセスできなくなってしまったというもの・・・。
UPS接続の際、電源スイッチで電源を切らず先に電源ケーブルを引っこ抜いてしまっそうなので原因はそこかもしれません・・・。
というわけで、作業に入ります。
まずはNASを再起動して確認。配線やHUBの確認、クライアントPCの設定確認をしてみましたが問題ありません。
どうやらNAS側の問題のようです。まずは再設定してみましょう。
NASに付属してきたCDの中のツールを使って再設定します。
早速とりかかりますしたが、ツールがNASを認識しません・・・。
ベタなところで、PC側のファイアウォール設定、IPアドレスの設定などを確認。
いろいろ確認しているうちに問題の原因が判明。
こちらのネットワークは200.0.0.0/24でIPアドレスは各PC固定で振ってある状況。
そこに何故か192.168.100.0/24のYAMAHAルーターがありDHCPサーバー機能が有効。
NASのIP設定は初期化されていてDHCPからIPを拾っている状態。
結果としてツールを走らせているPCとNASのセグメントが違うのでツール上で認識しなかったわけです・・・。
ということで設定用PC側もいったんDHCPにして同一セグメントにあわせます。
・・・その結果、なんなくツールで認識しました。
ただし、バックアップ用のNASだけ。
とりあえず、バックアップ用NASのIPを正しいものに再設定。
IP以外の設定は全て生きていたので、これで復旧完了です。
各PCからも共有フォルダにアクセス成功しました。
・・・その後メイン機も同様に復旧を試みましたがうまくいきません。
どうやらNAS上OSのシステムファイルがおかしくなってしまったのか、システムボードが故障してしまっている模様。
お客様との相談の結果、新しいNASを購入してシステムを組みなおすので復旧は不要とのことでした。
ただし、中に入っているデータは救出されたいとのご要望。(バックアップ用NASのデータが少し古かったため)
というわけでNASのデータレスキュー作業をご依頼頂きました。
現地ではできないので、問題装置を引き取らせて頂き、作業場で取り掛かります。
まずは、NASを分解して中身のHDDを取り外します。
次に、作業用PCに変換アダプタ経由で取り付け。
ディスク自体は生きているようで、なんとか認識しました。
通常のパソコンのデータなら、この段階までくればさほど難しくありませんが、NAS系装置は作業の手間がかかります・・・。
その後、ごにょごにょして全データを取り出し完了。
無事納品させて頂きました。
ここまでの作業、実は全工程当日対応です。
お客様にも、業務に殆ど支障がでることなく復旧できたので大変満足して頂きました。
急なトラブルでお困りの方いらっしゃいましたら、是非お問い合わせください<(_ _)>