今回のデータ復旧対象は、「Buffalo TeraStation HD-H1.0TGL/R5」です。

この装置は運用モードが4通りあります。

  1. 通常モード
  2. スパニングモード
  3. RAID1モード
  4. RAID5モード

症状は元々RAID1モードで動作していたものを誤って通常モードに切り替えてしまったとの事。

この装置はモード切替を行うと、旧モード時のデータは保持する事ができず消失してしまいます。

焦ったお客様より入電、復旧作業のご依頼となりました。

写真.jpg

まずは、分解して作業を行います。

RAID1というものはハードディスク2台でミラーリングする仕組みです。

しかし、上の写真を見てわかる通りこの装置の場合ハードディスクが4台搭載されていますね。

なぜかというと単純でして、RAID1のセットが2組あるという事なのです。

この機種の場合、上から1番目と4番目のセット、2番目と3番目のセットが二組となります。

PCからの認識は「Share1」と「 Share2」という二つのドライブとして認識されます。

要するにRAID1の装置を2台データ復旧するのと同じことですね。

なお、こういった人為的ミスの障害はTeraStation基盤側の故障や、自然発生した論理障害よりも難易度が高いです。

実際のデータレスキュー作業の結果ですが、モード切替による影響で元々のデータが一部破損していること、フォーマット形式がXFSであるということで難易度が高く、やはり100%元通りとはいきませんでしたが、最大限可能な限りのデータを救出しました

ディレクトリ構造、ファイル名も可能な限り保持して救出を行いました。

元々の正確なデータ量、構成がわからない為パーセンテージではご案内できませんが大半のデータに関しては取り出せたのではないかと思います。

無事納品を行い作業終了となりました。