インターネット接続トラブルの解決を行いました。※今回専門用語多めなので同業者さん向けです。

お客様のネット利用環境は、フレッツ光で有線接続。一部特定のサイトのみ閲覧でき、他のサイトは一切アクセスできないとのこと。

全く接続できないならわかりますが、一部にアクセスできるとは珍しい症状です。

訪問させて頂き診断したところ、早速明らかにおかしな点を発見。

今回の場合、ルーターとしてNTTのレンタル品「PR-S300SE」が設置されていたのですが「初期状態」という赤いランプが点灯していました。この状態は設定がなにもされていない状態ですので、当然ネットには接続できません。

・・・のはずですが、確かに一部特定のサイトにはアクセスできてしまいます。キャッシュかと思ったんですが、ちゃんとリアルタイムです。

IPアドレスの取得状態等も確認しましたが「169.254.xxx.xxx」で始まるリンクローカルアドレスが適用された状態。これも通常は「192.168.1.xxx」のはず。

ついでにですがnslookupで閲覧不能なサイトのドメインをうつと、ちゃんとIPが返ってくる。

謎は深まるばかりですが、まずはルーターを初期化して再設定をしてみることにします。

初期化をしてプロバイダのID,パスワードを入力していると、ルーターの反応がなくなってしまい設定中断。

この時点でやはりおかしいのですが、再度試みると今度は成功。

ネットも繋がります。・・・が、やはり途中でアクセスできなくなってしまいました。

ネットに繋がっていた時に閲覧していたドメインのサイトは見えるものの、他のドメインのサイトだと駄目なようです。

この症状、もうルーター故障以外考えられないのでNTTの故障窓口に即電話。

しばらく話をしたところ意外な結論が・・・。

今回のトラブルは「ひかり電話」の解約が原因でした。

このPR-S300SEというルーター、ひかり電話を契約していないとルーター機能が全く使えなくなるとのことです。(ひかり電話対応ルーター全てなのかもしれません)

お客様に話を伺うと、家電量販店でフレッツ光の契約をした際、わけもわからぬままひかり電話の契約をしてしまい、後で気づいて解約したそうです。

うーん。なんにせよ電話を解約したらネットも繋がらなくなる。というのは、かなり不備がある仕組みと感じますが・・・。

対策としては別途ルーターを用意するか、PC側に広帯域接続(PPPoE)の設定を入れるしかありません。

今回はPC1台だけで、代わりになるルーターも現地にないので、PCにPPPoEの設定をしました。

結果は当然ですが、正常に接続できました。

おそらくNTTとしては「ひかり電話対応ルーターとして提供しているものなので、ひかり電話を解約したらONU同等品としてしか使えませんよ。」ということなんでしょう。

こういったニュアンスを一般ユーザーが理解できるかというと、無理な場合が多いのではないでしょうか・・・。

今回も、お客様は大変憤慨されていました。ネット接続に影響がでる可能性を案内されてなかったようです。こういった周知の不徹底や、そもそものNTT代理店の強引な勧誘トラブル、切になくなることを祈ります。