Lenovo ThinkCentre A50(8320-61J)のデータ復旧と修理を行いました。

故障症状は、電源を入れると黒画面に白い文字「次のファイルが存在しないかまたは壊れている ~ \WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM」云々で起動しないというもの。

何度も取り上げさせて頂いている定番のエラーですね。レジストリファイルが破損したようです。

レジストリを正常ファイルに置き換えてあげれば良いですが、レジストリファイル破損の要因がHDD(ハードディスク)故障に起因している場合があるので要注意です。

今回もそんなケースでした。HDDの状態は軽度物理障害。大量の不良セクタが検出されました。

お客様のご要望は「データをできるだけ救出し、元の環境も保持して使用したい」とのこと。

データ復旧とパソコン修理のご依頼ですので、最も得意とするところです。

まずはデータが最優先。故障HDDから新品HDDにデータをクローンします。

40GBのIDE HDDだったのですが、クローンイメージの取得に4日程かかりました。

クローン後、ファイルを確認したところ大半の生存を確認。まずは第一段階クリアです。

この後は、取得したクローンに対して修復処置を施し、PCが起動するところまで持っていく必要があります。不良セクタが大量に発生していた状態なので、かなり多くの手間をかけ修復しました。

やったことは・・・

1.レジストリの復元→Windowsロゴは表示されるもブルースクリーン落ち・・・。

2.チェックディスク→意味なし

3.Windowsの上書きインストール→ログオンできるようになったものの、ユーザープロファイルでエラー・・・。元の環境の読み込みは一切されず・・・。

ここまで来て半分諦めましたが、対象ユーザーのユーザープロファイル眺めたところ「Local Settings」フォルダがごっそり無いという致命的な状態を発見。暫定で「Default User」の中から「Local settings」をコピーしてみたところ、嬉しいことにユーザープロファイルのエラー表示が消え正常ログオンできました。

不良セクタの影響でMFTにも影響がでており論理障害も併発していたようです。そこで論理障害の修復作業を行い、元々の「Local Settings」を救出。「Default User」からコピーしたものと置き換えたところ、かなりいい感じで立ち上がってきてくれました。IBM_8320-61J.jpg

その後、細かいエラーも複数対処して、ほとんど元の環境を構築しなおしました。

時間がかかり大変でしたが、終わりよければ全て良しです。

お客様お急ぎでしたので、ほっとする間もなく速攻で納品して無事完了となりました。