Outlook2000の動作不良で出張して来ました。

症状は次の通り↓

Outlook2000でメールの受信不可・エラーメッセージの表示等が発生したので、色々試した後Outlook2007をインストール。

メールの送受信はできるようになったが、Outlook2000の時にあったメールデータ一式(メール本文、アドレス帳、スケジュール)が全く表示されない。

 

通常Outlook2007にすると、過去のバージョンのOutlookのデータ(PSTファイル)は引き継がれます。

今回引き継がれなかったという事は、恐らくファイルが損傷していて引き継ぎが不可能だったからでしょう。調べてみると案の定、引き継ぎ対象のOutlook.pstが読めないので、別名ファイルのOutlook3.pstを新規に作成して、そちらを読み込んでいました。

こういったケースでは、なんとか損傷したPSTを修復してOutlookに読み込ませる方法をとります。

 

まず、作業にあたって一番の不安点。

旧データが入ったPSTが消去されてしまっていないか?

それが気がかりでしたが、無事発見できました。

発見時にファイル容量を確認して、すぐ損傷の原因が分かりました。

バージョン2002以前のOutlookではPSTファイルのデータ容量は2GBまでという制限があり、この容量に達すると正常動作は不可能。ファイル自体も壊れてしまう事があります。今回のお客様のPSTも見事に2GBです・・・。

 

では、実際の復旧作業に入ります。

まずは念の為、そのままの状態でOutlookで読み込む事ができない物かと確認。

結果は案の上、無理でした。極々僅かなデータの読み込みできたのみ。

当然必要なデータは取れていないので、次の手段を講じます。

過去の事例でも紹介したMicrosoft謹製ツール Scanpst.exeで修復を試みますが・・・・、スキャン作業中にエラー発生

さらに次ぎなる手段を・・・。

Microsoft謹製ツールその2 2 GB を超えた PST および OST ファイルの修復ユーティリティ 

を投入。これは単純に2GBを超えてしまった場合、超過分をカットしてしまうというソフト。当然カットした分だけデータが消失するので、初っ端では使いません。

というわけで、このソフトを適用後Scanpst.exeで再度修復を試みます。・・・・が、やはり同様にエラー

もはや万事休す・・・?

いえいえ、まだ次なる手段は残されています。

秘密ツール投入です。

その結果、メール本文データ(添付ファイルは無理でした)、スケジュールの一部、アドレス帳全部。の復旧に成功しました。

scanpst.exeで修復できない程の損傷具合ですから、残念ながら100%の復旧は無理でしたが一番重要であったアドレス帳、メール本文は確保できたので無事作業完了です。

ご自身で色々試して無理だったという方是非ご連絡下さい。(因みに今回は私が作業する前に、お客様が保守契約されている某有名業務用プリンタの会社に依頼して解決不可だった案件でした。)